事例2 はじめに | ||||||||||||||||||||
本症例はH16年11月16日、脳梗塞により失語症で発症し、回復期リハビリ病院で集中的な訓練が終了し、約3年が経過した方です。 本症例には片麻痺の障害はなく、外来での言語訓練が終了してもなお、復唱の障害や錯語と言った失語症状が残存していた方です。 H19年7月より「言語くん」を使用し、1ヶ月後に失語症検査を実施いたしました。
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失語症検査結果 | ||||||||||||||||||||
WAB失語症検査の結果、流暢型失語が認められました。 計量的には、特に「復唱」が3.2点と、比較的重症でした。その他の言語過程については、比較的高い点数を獲得していますが、評価中での私の心証は、この数字よりも低く感じられました。 また、「失語症友の会」では、意欲的に話す努力をされましたが、語性錯語や、時にジャルゴン様発話も認められ、会話が成立することは困難な場合が見られました。 |
言語訓練と、2回目以降の検査結果 |
訓練はもちろん「言語くん」を使用していただき、1日60分〜80分を目標に毎日自主訓練をしていただきました。 訓練内容ですが、3〜4モーラと2語文までの書字(写字)、そしてその音読、その後呼称、最後に目をつむっての復唱訓練。その手順で繰り返し・繰り返し、毎日行っていただきました。 グラフや数字でもおわかりの通り、障害が比較的重症であった「復唱」や「呼称」において大きな改善が認められ、失語指数も78.8まで向上しました。 後に3〜4語文もマスターし、その後はご自身で新たな課題を作成しながら自信を深め、自営をされていた仕事にも少しずつ係われるようになってゆきました。 「言語くん」を始めてから約1年、仕事もほぼ自立され、活動範囲が元の状態に戻られた事を理由に「失語症友の会」を退会しました。終了時前の失語指数は81.2でした。 |
おわりに |
本症例は、片麻痺や失認・失行等の高次能機能障害も認められなかったことで、最初から自主訓練器の操作が可能で、訓練もスムーズに行われたこと、そして改善が進むにつれ「自営業に復帰したい」と言う、「強く高い目標」に「心が動いたこと」が、要因であったと思われます。 |
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